ぽっかり空いた隣 なーんかね。 足りないっていうか、なんていうか。 ま、いなくてもいいのよ? いない方が静かでこっちとしても何かと自由になるから。 でも、ねぇ。 やっぱいつも傍にあるものがないのってどこか寂しい。 寂しいって言うか・・・ほら、携帯電話を家に忘れて一日中ポケットに入れてなかったり手に持ってなかったりした時のあのちょっと空しい感じ? そういうのが俺の胸に広がってるわけ、今現在。わかる? 「これって何なんだろーなー・・・」 「マボ!俺知ってます!!」 元気よく挙手してにっこりと笑うウチの末っ子ボーカルを俺はちらりと横目で見た。 手にはどこぞで買ってきたらしいイチゴ大福が握られている。 なんでもちょっと前に収録した某番組のぜんざいの中に入っていたイチゴ入り餅を見て食べたくなったらしい。 お前それ敵チームのネタじゃん。 そんで俺ソイツに負けて実はこっそりと傷心気味なのに、敢えて傷を抉る作戦に出たのかと問い詰めたかったが、長瀬に悪気がないことは理解済みなのでぐっと堪えてみる。 「・・・何でお前が俺の心境を知ってるんだよってかとりあえず言ってみ?」 「はいっ!それはズバリ、ホームシックです!!」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうしてそう思ったか簡潔に俺に説明してみろ長瀬」 「だって、今のマボって修学旅行に来てて友達皆が家に電話をかけてる時はぜってぇ俺はかけねぇなんて言いつつ寝ようとしてもなかなか寝付けずに真夜中こっそり家に電話をかけてみちゃう中学生みたいですもん!!」 「どこをどう見たらそうなるんだオイコラ」 「あああ俺の大事なイチゴ大福踏まないでくださいマボっていうかさっきリーダーがマボ見て『あーホームシックやなあれは』って言ってたから心配になってイチゴ大福持ってきたんですって俺は!」 「心配になって俺の古傷抉るようなもの持ってくるんじゃねぇこんの油飯野郎っていうかリィィィダァアァアアーーー!!!」 「や、やって松岡の背中が寂しそうやったからつい」 「つい、で済んだら警察も何にもいらねぇんだよ!!!!!」 リーダーにデコ突っ込みの一発でも、と思った俺の背後に強烈な気配を感じ慌てて飛び退くとそれは勢い余ってリーダーにダイビングアタックを食らわせた。 完全に気を失っているリーダーの上でゆらり、と身体を起こす細目なヤツにまずは蹴りの一発でもと思ったが、さすがにそれをやってしまうと巻き添えを完全に食らう位置にいるリーダーがこの世に残る可能性が皆無になってしまうので止めておく。 「何で避けちゃうのよマボやーんv」 「避けるに決まってんだろこのタイミングで他にどんな顔してリアクションとりゃいいんだこの阿呆!!」 「そりゃもちろん『さぁ俺の胸に飛び込んでおいでイノv』って決め台詞と共に両腕を広げて俺のアタックを待ち構えててくれるのがベストだろう?」 「そんな対応してたまるかどんなベストだ気色悪ぃってか俺はお前のなんなんだ一体?!」 「生涯を共にする仲だと認知しておりますがなにか?」 「ああわかったお前にまともに聞いた俺が馬鹿だったそうだお前はそういうヤツだった一度本気で北極海辺りに沈めてこねぇとその緩んだ思考は直らないようだなお前は!!」 「俺のどこが緩んでんのよ悪いけど全てが正常だぜ?」 「お前が正常だったら地球上全てのありとあらゆる生き物の思考は皆神に値するわ!!!!」 「酷い!!マボやん酷い!!!」 「酷 い の は お 前 の そ の 思 考 回 路 だ ボ ケ ! ! ! 」 始まった喧嘩に巻き込まれないように城島を引きずって安全地帯に非難した長瀬(無論イチゴ大福も死守)はもぐもぐと口を動かしながら一言。 「マボ、嬉しそうっすねーリーダー」 「せやなぁ。やっぱり松岡はああでなくちゃあかんわなぁ」 いつの間にか意識を取り戻した城島の優しげな視線を背負いながら戦う松岡VS井ノ原の決戦は38秒KO(タイム計測:レフェリー太一)で松岡が勝利を収めたらしい。 >マボイノお題その8。ってか・・・・・・・え・・・・・・・これ、なに・・・?!(管理人もよくわかってません) |