08:人見知り
「剛って人見知り激しいよねー」
健が隣で歩きながら剛に言う。
剛と健は双子で。
でも性格がちょっと違った。
どちらかといえば、健の方が交友関係を作るのが上手くて。
剛は狭く深い友達しかいない。
別に作りたくないわけではなく、上手くいかないだけなのだ。
「いんだよ別に。困ってねぇし」
「でもさ、やっぱり友達が多い方が色々楽しいよ」
「いいって」
「駄目!」
「なんでだよっ」
妥協案を出していた健が突然全否定し始めたので剛は驚く。
「友達いた方が楽しいから。あ、人見知りしないコツでも聞いてみようよ」
「だから別にいい・・・・っうおっ」
剛が答える前に健が彼の腕を思いっきり引っ張った。
誰に聞くんだよ、とひとりごちた時。
目の前には珍しく勉強中の快彦の姿があった。
「快兄なら絶対知ってるよ、コツ」
「えー・・・」
家族の中で一番無防備、もとい人懐っこいのは知っているから。
健は早速快彦の元へ。
「快兄!」
「お、どうしたの健ちゃん。剛ちゃんも」
勉強ノートを勢いよくバタンと閉じ、嬉しそうに尋ねる。
「あのさ、人見知りしない方法、教えてよ」
「えー?」
言われて快彦は首をかしげた。
「人見知り、大変だよねぇ」
「・・・・・・へ?」
「俺もするけどなかなか直んないよ、あれ」
その言葉に双子は目をまん丸にした。
「「快兄って人見知りすんの?!」」
「するよ失礼な。しかも俺結構激しい方なのよ〜?」
「「嘘だ!!」」
「嘘ってなんだよぉ」
>人は見かけによりません。
2006.8.12